放射線ホルミシスの歴史
放射線ホルミシスを最初に提唱したのは、ミズーリ大学の生命科学の教授トーマス・D・ラッキー博士です。アメリカNASA(航空宇宙局)より、宇宙における放射線の宇宙飛行士の体への影響についての調査を依頼されたことがはじまりでした。宇宙へ行った飛行士は、地上よりもはるかに大量の放射線を浴びているにもかかわらず、健康状態を調べるバイタルデータが宇宙へ行く前よりも良くなっているという結果が出たのです。宇宙飛行士が浴びる地上の100倍もの線量の放射線は、危険などころか、むしろ人体にとって有益であるというものでした。高レベルの放射線は生体に有害であるが、低レベルの放射線は有益であるという『放射線ホルミシス』現象の発見です。

ホルミシスレベルの線量式について
ラッキー教授は、長年の研究から「最も理想的な環境は自然放射線の100倍である」と言っています。ホルミシスの分野では便宜的に自然放射線を1ミリシーベルト/年としますから、理想の環境はその100倍、すなわち100ミリシーベルト/年ということになります。

この数字を時間あたりの線量率に換算すると、274マイクロシーベルト/日、1時間あたりでは11.4マイクロシーベルト/時となり、この線量で四六時中刺激を受けるのが理想ということになります。つまり一日中寝たきりでホルミシス治療を受け続けるとして、理想の線量率は11.4マイクロシーベルト/時となるのです。ただこの計算は、末期がんの患者がホルミシスマット上で寝たきりの状態で治療を受けるといった特殊なケースに限られます。現実には四六時中ホルミシス治療を受け続けることは少ないと思われるので、通常のケースでは短時間にもっと高い線量率を照射することが必要だと思います。

例えばホルミシスルームで毎日(1日おき)1時間治療するということになれば、274(548)マイクロシーベルト/時の線量率になります。ホルミシスマットに8(12)時間寝たきりの治療のケースでは34.3(22.8)マイクロシーベルト/時の線量率が理想となるわけです。
以上の事実からみて、「ホルミシス=刺激する」という意味で放射線を治療として用いるなら、10マイクロシーベルト/時あたりを下限とすべきだと考えます。この下限の線量を基準に毎日1時間ずつホルミシスルームに入ったとしても、年間の被曝線量は3.65ミリシーベルト/年にすぎず、CTスキャン1回の被曝にも満たないので、きわめて低容量の被曝であるということができると思います。

一方、治療の上限のしきい値としては、これまで確認された安全値の上限が100シーベルト/年ということから換算すれば、1時間あたり11000マイクロシーベルト/時を超えなければ健康被害は生じません。しかし、われわれはさらに万全を期して100マイクロシーベルト/時を上限とすべきだと考えます。

現在では人体への有用性が見出されたこの放射線ホルミシスは、臨床の現場で、多くの医師により医療の補助として用いられるようになっています。

ラドン濃度
一方、この線量域の基準(10~100マイクロシーベルト/時)からラドン線量換算変数を使って計算すると、ラドン濃度は屋内:2500~25000ベクレル/㎥、屋外:1250~12500ベクレル/㎥あたりが基準となります。

国際放射線防護委員会(ICRP)は、ラドンに関する放射線防護の基本的な考え方や対策基準を示していますが、それによると、屋内ラドン濃度の対策基準(何らかの措置を施す必要のあるラドン濃度)として、200ベクレル/㎥~600ベクレル/㎥(年実効線量として3~10ミリシーベルトに相当)の範囲を勧告しています。
しかし、三朝温泉のラドン濃度は約2000ベクレル/㎥であり、「ホルミシス=刺激する」という意味で、治療として用いるにはせめて三朝温泉の半分程度の濃度は必要と考え、屋内ラドン濃度は1000ベクレル/㎥を下限としたいと考えています。
ホルミシス効果が高いラドン温泉用として、弊社ではバドガシュタイン鉱石を現地から大量の天然鉱石を輸入して日本国内で卸販売しております

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