ラドン療法のメカニズムと効果・効能

一般的な温泉療法は、浴槽につかると温水によって水圧、浮力、温熱などが体に作用したり、副交感神経に作用したりしてリラックス効果があることを利用したものです。温泉の泉質によって、さまざまな病気への効果が期待できます。

このほか、温泉の熱で体温が上がって免疫力が上がったり、発汗作用で新陳代謝が促されたりすることは、一般の温泉でも体験できますが、ラドン温泉は、ラドン吸入室に送られたラドンが体内に吸収されることで体の中から温まることができます。

ラドン療法は、一般的な温泉療法での効果・効能に加えて、化学的作用が期待できます。ラドン温泉のラドンはもともと気体なので、浴槽の温水の中だけでなく、浴室内にも漂っています。
浴室内で呼吸するだけでラドンを体内に取り込むことができます。ラドン温泉は「吸う温泉」ともいえます。

ラドンは自然界に存在する物質の中で、最も強力なイオン化作用があります。皮膚や肺から吸収されたラドンは血液の中に入って、まず、その強力なイオン化作用で血中や体の組織内の老廃物を代謝する作用を促進します。

血液の流れを悪くしたり、血管を老化させたりする中性脂肪、コレステロール、過剰な糖分などの老廃物が減少した血液はサラサラと流れ、筋肉などにたまっていたコリや痛みの原因物質も減少し症状が改善されます。

また、ラドンによって体内に熱エネルギーが発生するので、温水につかるより早く体温が上昇してすぐに汗が出てきます。
そのほか、自律神経が調整されたり、血管が広がったり、アレルギー反応や炎症が抑えられたりといった反応が起こります。

よく、温泉の「効能」という言葉を見聞きしますが、ラドン温泉のように明らかにイオン化作用という化学的作用によって効果が得られることは、確かに「効能」と表現するにふさわしく、ラドン療法はより効果的な温泉療法といえます。

 

★ラドン温泉ががんに効くといわれる理由

微量の放射能を含む温泉、放射能泉には、昔からがんの治療のために通ったり、宿泊したりする湯治客がいます。

特に、放射性物質であるラドンが豊富に含まれている放射能泉には、その効果が高いといわれています。実際に、温泉地周辺で毎日のように温浴したり、温泉から発生した気体のラドンを吸っていた住民の血液を調べたところ、がん抑制遺伝子が多かったという例があります。

ラドンががんに効果的であるとすれば、放射性物質を含む温泉療法としては、ラドン温泉による療法がもっとも効果的といえます。

ラドンを呼吸で取り込むことによって体の中から温まり、約5~10分で発汗作用が起こるほど全身の体温が上がります。この温熱作用もがんに効果的だといわれていますが、やはり、ラドンが放射する放射線、α線が全身の細胞に刺激を与えていることが注目されます。

放射線による全身への刺激は、線量が多ければ健康に害を及ぼすものですが、ラドン温泉のように微量であれば放射線ホルミシス効果という、有益な効果をもたらしてくれます。がん細胞を除去する免疫系の働きを高めるなど、がん治療に有効であるほか、DNAの修復や変異細胞の除去などのがんの予防にも効果がみられます。

さらに、ラドンの強力なイオン化作用は、血液を浄化して血管を健康に保ったり、組織内の老廃物を除去するなど、体の老化の抑制や生活習慣病の防止などに効果を発揮します。

がんも生活習慣病の一種で、老化がその要因であると考えられることから、がんに対して効果的な作用がラドン温泉にはたくさんあることがわかります。

 

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